「解散!」




いつものように監督の一言で



みんな部室へと行った。


2人を除いては・・・・






「安本!その左手どうしたんだよ?」


「絢。いい加減話してくれよ・・・・
 俺じゃ頼れないのか・・・?」



圭介・・・・


翔君・・・・





あたしの手にはまだ包帯が巻いてあった。






「絢。話したほうがいいよ・・・」



「・・・・・」



あたしはみんなを見れなかった。




「絢?話そう。あたしがそばにいるから。」



「・・・・何も話すことはない。」



「みんなに話して何になるの!?」



あたしはみんなを突き放すようにして言った。





「絢。」






ここで話しちゃ駄目。泣いちゃ駄目。



ここでみんなに頼っちゃ駄目。




あたしの頭の中はそれだけだった・・・・