あたしはカフェで紗枝を待っていた。



チリンチリン


「遅れてごめんね。」


紗枝が謝りながら入って来た。


「ううん。大丈夫だよ。
 どうしたの?」


「うん。あのさ・・・」


少しの沈黙があった。



・・・・・・・・・









「あたしから全てを奪わないでくれる?」


「はっ?」



「正直あたしにとって絢はライバルじゃない。
 ただの邪魔のもよ。」


「・・・・どういうこと?」


精一杯の返事だった。





「分からない?邪魔なのよ。あたしにとって。」