「お母さんの都合がいい日、家に取りに行くから…そう伝えてくれな」


「はい…」


「お母さんには俺がコッソリ、立て替えてたと言った方が良いだろ?」


「そうですね…じゃ、帰ったら都合のいい日、聞いときます」


「おう…」


話は終わったが、俺は座ったまま立つ気にならなかった


ココにいる理由はもうないのに…


「じゃ…私、帰りますね」


「おう!気をつけて帰れよ!」


竹下が立ち上がって俺より先に教室を出た


ハァ…


溜め息をついて下を向く


特に何も考えてはいない


寂しいのかもわからない


1人でうなだれていたかった