金次郎っていうのは私のおじいちゃんのことだと思う。
「なんで、おじいちゃんの事・・・知ってるんですか?」
「知ってるも何も、金次郎には孫娘のお供をしてくれ。と頼まれている」
この人なの?おじいちゃんが言ってた妖怪って。
「あ、あの。孫娘って私?」
「そうみたいだな」
「あれ?言ってなかったっけ?おじいちゃん、狐の妖怪を奴隷にしてもいいって言っといて。っていうのが最後の言葉なんだけどな・・・」
おじいちゃんってやっぱりなんか変・・・。
「聞いてないよ!?知らないよ!?」
そんな大事ことなんで生きてるうちに教えてくれなかったんだろう。お茶目なうちのおじいちゃんは・・・。
「ていうか、わし奴隷!?」
一番驚いていたのは私じゃなく、この狐の妖怪だった。