狐の妖怪が、何かをつぶやいていた事なんか、全然気にも留めず、私は神社へとにかく猛ダッシュ。


そして、神社の中に入っていた。ようやくお母さんのもとへたどり着けた。


「おかっ・・・よぅ・・かか・・・き・・・」


「何言ってるのよ」


恐怖と息切れで日本語らしい日本語がまったく出てこない。


「さっきぃ、外にぃ、狐の妖怪が・・・」


真実を伝えるが、言った後に後悔する。


やってしまった


ウチのお母さん妖怪大好きだから、きっとその狐のところに向かうだろう。


その前に私が注意しておかないと・・・・



「って、お母さん!?」



なんてのんきに考えているうちに私の前からはお母さんが消えていて、急いで外にでたら案の定、桜の木の下にいた。



狐の妖怪の無事を祈る。