「まぁ、わしはお前の手助けをするだけじゃ」
手助けって、何の?私なにか困ってたっけなぁ・・・?
「何の手助けですか?」
「・・・おぬし、妖怪退治屋じゃろ?」
うーん・・・まぁそうなんだけど、具体的に何するか本当に分からないから助けられようがないのが事実。
「まぁ、狐!ここで会ったのも何かの縁!」
お母さんが、いきなりそう叫ぶ。
「じゃから蓮華じゃ・・・」
「どこにいるのか知らんが、まぁ、神社の中好きに使いな!」
「・・・分かった」
口を尖らせて返事をする狐さん。まぁ、でもその顔はお母さんには見えてないんだけど。
でも、何かお母さんが妖怪とかなりなじんでいる。私が置いてけぼりをくらっているような気がする・・・・。
「・・・・あっ!そうじゃそうじゃ」
そう言って狐さんが懐から何か巻物のようなものを出した。
「何ですか?それ」
「私なんも見えないんだけど」
「妖力のあるやつしか見えん巻物じゃ」
そんな巻物あるんだなぁ・・・。見たかったであろうお母さんは少し悲しそうな顔をしている。
「これ、金次郎からあずかっちょる」
「おじいちゃんから?」
おじいちゃん・・私になんだろう?こんなに古い巻物を。
私は何がなんだかさっぱりだけど、とりあえず狐さんから巻物を受け取り、中を読んだ。