撤回!!




「・・・・・・チョコレートは?」




美奈子の耳元で、俺はささやくように言った。




美奈子の頬が、赤く染まっている。




今度はちゃんと聞こえたはずだ。




「あの、あのね、翔ちゃん・・・・・・」




美奈子が、ゆっくり振り向く。




「うん」




俺は、いつになく素直に返事をした。




美奈子の頭に自分の顔を軽くふれた。




待ち遠しさをおさえるように目を閉じる。











_