海は、学校に行くのがなんだか嫌だった。あれから、よく遥斗と彼女を見掛けるようになった。見るたびに、涙が出そうになる。



この日も、また二人を見てしまった。その場に立ち尽くした。二人の背中をただ呆然と見ていた。彼女は、そっと遥斗の手を握っていた。
《遥斗に触らないで・・・・》
海は心の中で叫んでいた。



本当なら、遥斗の隣りは私の居場所だった。


このままじゃ嫌だ。すれ違ったままじゃ嫌だ。




後悔はしたくない