「ふーん、そっか。
見とれてただけねぇ…」



「てかもういいでしょ!!
ほら、自分の席
帰った帰った!!」



「あ…ちょ…」



仁菜に両手で
押し返される。



もうちょい
聞き出そうと
思ってたのに。



まぁいいか。



仁菜、俺はな


なんとなく
分かったよ。

お前の気持ち。



多分仁菜は
アイツのこと…




これ以上は言わねーけど




たとえそうだとしても



気持ちが始まってるとしても




俺は一切お前に
協力しないから



協力なんて
してやんねー。





ま、肝心の仁菜も
まだ気づいてないみたいだし?




まだ俺にも
チャンスはあるってことだし。




アイツには
絶対渡さねーぞ!





アイツを目で
追ってる仁菜を横目に
俺は席についた。




はぁ…
高校生活、
忙しくなりそう………



いろいろと。