探そうにもどこを探したらいいのか分からない。


会いたくて、会いたくてどうしようもなくなってしまう時がある。


そんなとき、あたしはかっちゃんのピアノ部屋でピアノに寄り添うしか出来ない。




「そう。見つかるといいわね」



かっちゃんとの出来事を少し省略して菊子ちゃんに話した。



「菊子ちゃん・・なんか優しくなった?」

「いつもいつも一緒にお昼食べててずっと毒吐くわけないでしょ、バカなの?」



はは・・今、毒吐いてるよ菊子ちゃん。



「次の時間、体育一緒だよね?一緒に行こう」

「・・・分かったわよ」



菊子ちゃんとお昼を終えてグランドに出てきた。



「おい、見ろよ」

「やべぇなあの組み合わせ」



な、なんかかなり見られてるような?


ヒソヒソ声が聞こえるような?


いつも菊子ちゃんと一緒にいるとこなんて見られたことないからかな。



「な、なんか注目浴びてる?」

「ほっときなさい」



菊子ちゃんクールだ。


全く気にしてないのですね・・。


でも、その方が私も助かるかも。