「おい、死ぬわけじゃねんだからよぉ。そんなへばりつかなくたっていいだろ、ブス」
あまりの高熱だったせいで、かっちゃんは病院に運ばれた。
今は病室に運ばれて点滴を受けているかっちゃん。
何故か本田先輩がつい来てくれているけど・・・。
「うるさいっ!最近・・かっちゃん体調悪そうだった。あたし、気づいてたのに。なんであんなふうに煽っちゃったんだろう」
あたしのせいで、かっちゃんは無理してバスケの試合をしてくれたんだ。
あたしが・・・いけない。
何年間も一緒にいたくせに、かっちゃんのこと分かってるくせに、こんな無理をさせちゃうなんて。
「アホ、俺のせいだろ。みゅうのせいじゃねぇよ」
頭をポンっとする本田先輩。
あたしが自分を責めないように言ってくれたのかな?
「本田先輩・・あたしのことみゅうっていつから呼んでるの・・?
「あぁ?!言ってねーよ、ブス!」
ブスって・・・。
乙女に向かってブスって・・・。
「昔は俺のもんになれよって言ったくせに・・」
ボソッと呟くと
「フニャフニャ野郎のガードが固すぎんだよ、クソ。ま・・コイツがお前おいてどっか行くわけねぇだろ。すぐ元気になる。じゃ、俺はもー行く」
本田先輩はそう言って帰って行った。
「不器用すぎるんだよ、先輩は・・」
毒ばっかり吐く先輩が、本当は優しさで出来上がっていうることをあたしは知っているから。
だから、今日のところはありがとう。