「ふふ!やっぱりかっちゃんのピアノ大好き!」



十年以上たった今も、みゅうは俺のピアノで笑ってくれる。


この笑顔をみるために、いつまでだって弾き続けるんだ。


今では弾くだけじゃなくて弾き語りをする。


みゅうといるとき、感じるあったかさを。


みゅうとだから分かち合える、悲しみを。


みゅうへ届けたい、想いを。


全部伝えるなんて無理だから。


メロディーと一緒に、言葉をのせる。



「ふふ、私も大好き!」



メロディーですら、俺の想いがみゅうには伝わってくれるらしく


そんなふうに言ってくれたりする。


歌いながら俺が笑えば、みゅうもとびっきりの笑顔をみせてくれて


いつだってみゅうのために笑っていたいと、改めて思う。