――「…でも、びっくりしたなぁ。」



か弱い声で呟く勇悟。



関係者以外立ち入りなのかあまり人がいないロビーに声が響き渡る。




――『…昔の仲間なの。』



「仲間?」



『…うん。でもライブに来たのは初めて。』



勇悟がファンじゃなければ、きっと私は一生拓のライブには来なかっただろう――



「そっか…


…でも、まあ拓のサイン貰えるから良いや。」



喜んでる勇悟。



――喜んでるから良いっか……