――まだ拓に会う心の準備というものが出来てない。 拓のことだろうから、知り合いじゃないふりとかは絶対してこない。 ――ドンッ! 『……っ』 角を曲がろうとしたら誰かにぶつかった。 考えことなどをしていると周りを見ないで自分の世界に入りきっちゃうのが私の悪い癖。 ――「痛っ! ごめんっ! 君、大丈夫だった?」 ――ぶつかった相手の顔を見た瞬間直ぐ逸らした ぶつかった相手はさっきまで歌ってたあの拓だったから―――