「チッ、」 「よしなさい」 いくら気にくわないからって、教科書に落書きしないでください。 あと1年は使うんですから。 「―――」 「やめなさい」 おいこら誰が髭書けって頼んだ。トムが可哀想なことになってるじゃありませんか。 気づいたらトムは、幼い顔に似合わない立派な口ひげを会得していました。