「さぁ、帰るか」



ゆぅくん達が帰る準備をし始めた。



「春、部屋」
「おぅよ」



毎年のごとく春を部屋に呼ぶ。


階段をのぼるたびに、緊張がましていく。



ドキン……ドキン……



やばい……
緊張がマックスに……



「春………」
「綾…誕生日、おめでとう」



春が差し出したのは、丁寧にラッピングされた小さな箱。



「あ……りがと」
「おぅ、あけてみ?」



ラッピングを丁寧にはずし、箱をあける。



「わぁ…………」



中に入っていたのは、あたしがずっと欲しかったリング。



「た、高かったよね?」
「いゃ?」
「ありがと………っ」



嬉しくて涙が出てきた。



「はっ……何泣いてんだよ」
「だってぇ……」



「ばぁか、泣き虫」
優しく抱きしめてくれる春。



だ、めだ……
ドキドキしちゃう。



「あ、春!!」
「お、サンキュ」



あたしも、丁寧にラッピングされた箱を渡す。



「ぅぉ、香水じゃん!!かっけ~サンキューな♪」



優しく頭を撫でてくれる。



『大好き』
今すぐそういって抱きしめたい……………。