「もう5月じゃん?!」
「ぅぁ?うん…」
「綾、いつにも増してボケてるね…………」



万里が呆れた笑みを浮かべる。


「まぁね♪」
「あのさ…ほめてないから」
「そ……?」



まぁそんな事はどうだっていいんだ……。



「5月はイベントないね~」
「はぁっ!?あんたバカっ??!!」


はぁ?
あたしバカじゃないし!!!!



「5月は春樹君の誕生日」
「………………!!」



は…………!!
そうだよ…春、誕生日だよ!!!!


すっかり忘れてた。
危ない危ない。



「万里、ありがと」
「いえいえ……」



おかしそうに笑う万里。
そう言えば……
万里って彼氏いるのかな?



「はっ、いないわよ」
「あ………そぅ」
「好きな人はいるよ」
「誰~?」



万里恋してたんだ……。



「春樹君…」
「へ~って、え゛ぇっ!?」



うそ…………うそうそうそ!!



万里が…春を好き?



「ははっ!!嘘よ♪」
「え………?」
「何泣きそうな顔してんの!!あたしはあんたの親友だよ?」



「誰よりも応援してる。」



真面目な顔をして言う万里。



「ありがとっ!!」



「あんたには笑顔が似合ってるよ………」



優しく笑ってくれた万里。
ありがとう万里。