「樹。お前、何でそんなに強いわけ?」
部活が終わって
帰る準備をしていると
幼馴染の悠眞(ユウマ)が聞いてきた。
「突然、なに?」
「いや、最近さらに強くなったからさ」
「練習してるから。」
「本当にそれだけか?」
「それだけ。」
「秘密の特訓とかしてんじゃねぇの?」
「してないから…」
「嘘だぁ~!!絶対、何かしてる。」
「してないって…」
「むむむ…その顔はしてる顔だ!!」
「どんな顔だよ。」
「やってるんだろ?
隠さなくてもいいってば!!」
「あー。もう、いいよ。
してるしてる…秘密の特訓。」
「やっぱりか!!
俺には隠し事はできないんだぞ」
「……………。」
ニコニコ笑う悠眞。
俺は飽きれて何も言えない。