「…それじゃ、昨日の続きでー教科書48ページ開けて」
先生が段々と順序よく
授業を進めていく。
…あー。
ヤバい。
眠くなってきた…。
頭がボーっとする。
先生の声が遠くに…“ガラガラ!”
突然、教室のドアが開いた。
誰かが入って来たようだ。
顔を上げる。
「おぉ!三神!久しぶりだな。お前の席は、あそこだ」
先生が私の隣を指差す。
…すぐに分かった。
茜が言ってた、
かっこいい人は、
多分この人だ…。
「あざーす!中庭濡れてるんで、ここ来ました」
中庭…。
今日の朝の出来事を
思い出す。
その《みかみ》という人は、
そう言って、
私の方に向かって、
歩いてきた。
そして、私の隣の席に座る。
彼はこっちを向いて、
「どーも」
っと私にあいさつすると、
机に伏せて、寝てしまった。