次の日、クラスは葬式のようだった。
受かった人も、空気の重さに圧倒されて静かだ。
ガタンと席について、またまた机に突っ伏している村井に目をやる。
あぁ、なんかこっちまで元気なくなる。
一緒に受かって一緒に喜びたかった。
「おはよう。」
「あ、おはよう友莉。」
「泰那は高校どうだった?」
うーん、嫌な話題。
「受かったよ。」
「よかったね!」
「ありがとう。」
敢えて友莉はどうだったか訊かない。
きっとこの笑顔は受かってるんだろうけど。
わざわざ会話を長引かせるのは嫌だ。
それに、周りの残念だった人には酷だ。
私は頬杖をついて、視線を落とした。
友莉は何も言ってこなかった。
ちょっと友莉には酷いことしたけど、空気を読んで欲しい。
ここは友莉が大人であると信じよう。