実感がないというか、ふわふわした感じ。



村井はどうだったんだろ。



ふと、思った。



村井の番号は次だし、ゆっくり歩けば追い付いてくるかな?



期待通り、村井は追い付いてきた。



でも…。



「あ〜、村井?」


「あ"。」



顔を覆って叫ぶ村井を見て、私は目を閉じた。



駄目だったんだ…。



やだなぁ。



「喜べ。」


「は?」


「受かったんだろ。
喜べ。
俺に気ぃ遣ってんじゃねー。」



あぁ、なんか余計悲しい。



「うん、私受かった。
村井は運が悪かっただけだよ。
面接官によって評価偏ってるし。」


「いいし、次受かるから。」


「うん、知ってる。」



なんだよぉ、俺上手く出来たほうだったのに。とぐすぐすいう村井と連れ立って、私は学校を出た。