結果が出た。



発表の日、朝から教室中がピリピリしている。



私はなんだか実感がなくてボーッとしたままだ。



村井はもう、大変。



あのおしゃべりが話を振られても、聞こえないかのように無視。



きっと無視してるつもりはないんだろうけど。



友達もわかってるみたいで村井はそっとしておかれた。



チャイムが鳴って、先生が入ってきた。



私立に決まった人達は今日は来ていない。



いつもより少ない生徒を見回して、言った。



「じゃあ、今から廊下で発表する。
1人ずつ名前を呼ぶから、来なさい。」



じゃあ、と一番出席番号の早い子に目で合図して、出て行った。



しーんと教室は静かになった。



が。



「なんか、しんみりすんのやだな~。」


「俺も。」


「なぁ。
俺が落ちて、お前受かっても気にすんなよ。」



と、にぎやかになり始めた。



男子って、こういうとこすごいなぁ。



うわべなんて言葉、知らないんじゃないかと思う。



私はそれを見て少し気が楽になった。