キーンコーンカーンコーン


「終わった~」

思いっきり伸びをする

「まだ1時間目だけだけどね!」

ピシッと沙恵に頭を叩かれる

「さっきなにしてたの?授業中」

沙恵が言っているのは多分間宮のものまねをしてたときのことだろう

「や、本当なんでもないから!」

「嘘つけ!ねぇなにあれ~?」

「本当忘れてくれっ!てか次理科室だよ!行こっ」

「あーうん」

あたしは教科書とペンポを持つと

ブレザーのポケットに手を入れた

いつも鍵を入れているので、ちゃんと入っているか確認する癖ができたのだ

そこであたしはあることに気づいた


「あれ?」

「どーしたの?」

「鍵がない…」

「まじかよ!」

「ちょ…先行ってていーよ!あたし探してく」

「いーよ待ってる」

「でもあたしたちさっきも遅れたしまた遅れんのやばいっしょ!理科室遠いしさ」

「分かった…じゃあ舞衣の荷物持ってくよ」

そう言って沙恵は手を出した

「ありがとう」

あたしは教科書とペンポを渡した