何って。
言えません!言えません!
エッチの相談なんて言える訳ないじゃん!


「あ、えーっと……何でもな「エッチの話」


……!?
話を誤魔化そうとしたあたしをよそに沙耶は笑顔で答える。
あたしは慌てて沙耶を見て口をパクパクする。


「沙耶!?」


「いいの。こういうのは聞いてみないと」


わくわくした表情で吉馬を見る沙耶。
すると吉馬は、一瞬キョトンとして笑顔。


「あ、ははは……なんだそれ?」

何その反応。


沙耶は吉馬がどんな反応するかって試してたみたいだけど、そんな吉馬の曖昧な反応を見て困った顔をした。


吉馬……。
やっぱりそういうの興味ないのかな。


笑っている吉馬を見て、あたしと沙耶と夕くんは眉を下げた。


吉馬。
触れたいとか、思ってるのはあたしだけなの?
もっとぬくもり感じたいとか。
そう思ってるのはあたしだけ?
もっと傍にいたいのはあたしだけ?


吉馬があたしを想ってる以上に。
あたし、吉馬を想ってて。
何か苦しいよ。
不安で仕方ないよ。
あたし……だけなんじゃないかって。
それが不安で仕方ない。