「あたし彼氏できちゃった!」
と、自慢気に話すバイト先で同じの、本城 アカリ(24)
あたしだって…カレシほしいよ〜!!
「へぇ…よかったじゃん」
あたしは答えた。
「ユカリもいるんでしょ?年上のイケメン彼氏」
ギクッ
それは、こないだ見栄張って言った架空上の彼氏…。
「ね、ね!今度ダブルデートしない?」
ノリノリで言うアカリに、マズいと思って、
「実はこないだあたしからフっちゃった〜」
と言った。
「え!?何で〜?」
「彼氏ね束縛ウザくてさ〜」
と、テキトーにごまかしておく。
「ふーん」
もったいない、といった感じのアカリに心の中で謝る。
ピルルル
と、携帯の着信音が鳴った。
画面表示には、
[ミサコ]
と表示してある…。
‐幸 ミサコ‐(25)
大学の時の同級生。
年上なのは、体が弱くて、留年したせい。
でも、あたしは年上なんてことは全然関係なかった。
彼女の人柄にあたしは仲良くしようと思ったのだ。
年上のせいもあったのか、ミサコはお姉さんタイプだった。
『もしもし…?』
『あ、今日あいてる?ミドリも一緒なんだけど合コン行こ!』
ミドリ‐中川 ミドリ‐
大学の同級生。
『行く!何時から?』
『5時から。駅前のカラオケ店集合!』
『オッケー!!』
やったー!
ついに運命の出会いあったりしちゃったりしたりして!
「ユカリどーしたの?」
「大学で同級生だった子と一緒に合コン」
アカリはニコッと笑って、
「よかったね」
と言った。
よぉーっし!
気合い入れていくぞ!!