「お前の携帯にその子のアド送ったから。今日必ずメールしろよ?」


…………


一輝君、キミ仕事早いね…(汗)


「ちょっと待てよ!何も知らないその女と何メールすればいいんだよっ?」


「そうだな。名前は、立川美鈴。お前と同じく18歳。俺の彼女と同じ女子校に通っている。夢見がちな所があるが、少し男が苦手らしい。今まで付き合ったことはない。以上!」


「いや、以上って…てか、そいつも男嫌いなら、俺とメールしたって楽しくないって!な?」


「いいじゃないか!お前だって付き合ったことないわけだし、きっと話合うぞ?おっと、もうこんな時間!彼女と待ち合わせしてるんだよね♪じゃあ、楓君健闘を祈る!じゃあな☆」
「お、おい!か―ず―き―、カムバァ―ック!!」


俺がそう叫んでも一輝は前を向いたまま、手だけ振って去っていった。


姿が見えなくなるまで見つめてみたけど、すぐに見えなくなってしまった。


ハァ~…


何が一体どうなってるんだよ…


「……………」


……よし。


とにかくっ、自主練しよう!


嫌なことあっても、サッカーすりゃ忘れられるもんな!


俺は、真っ直ぐグラウンドに向かった。


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って、誰だ――っ!


サッカーやれば忘れられるって言ったの!


……………いや、俺かッ!


全っ然、頭から一輝の言った言葉が離れないっつうの!