『ハハッ!じゃねぇだろ!』


やべっ!一輝がキレてる…


あいつ、キレたら怖いからな。


仕方ない!手伝ってやるか!


「そ、そうだな…まぁ、緊急事態だし手伝ってやるよ!ただし、休憩終わるまでだぞ?」


『まじサンキュー!俺達はテニスコートがある方探すから、お前は入口方面探して!』


「分かった。じゃあな!」


俺はすぐに部員達に断りを入れ、立川を探し始めた。


入口近くには、ちらほらとどっかの学校の家族みたいなヤツや、制服をきたヤツらがいる。


てか、どいつが立川だよっ!?


一輝に服装とか聞いときゃ良かった~


携帯を取りだそうとポケットに手を入れようとした瞬間、ベンチに震えながら座っている一人の女が見えた。


…ん?あいつか?


俺は走るのを止め、ゆっくりそいつに近づいた。


恐る恐る声をかけてみる。


「あの…もしかして、立川美鈴さん?」


そいつはビックリして、顔を上げた。


否定しないってことは、立川なんだな?


「やっぱりそうか…良かった、見つかって…」


立川は俺の服装をじっと見つめ、立ち上がったかと思うと、いきなり走り出そうとした。


え…、何?


咄嗟に立川の腕を掴む。


すると立川は振り返り、キッと俺を睨んだ。


こ、こわっ!