結果は………


「あたし、大吉!」


「俺は………末吉?」


「じゃあ、あたしの勝ちだ♪」


おいおい、勝ち負けの問題じゃねぇだろ…


「…なぁ、末吉って上から何番目なんだ?」


「分かんない…けど、今年は微妙な年ってことかな?」


ちょっとそれ、受験生としては結構困るんだけど……


「………」


「木にくくりつければ、きっと大丈夫だよ♪」


何も言わない俺を気遣ってか、美鈴は笑顔でそう言った。


「そうだな♪」


美鈴が笑顔でさえいてくれれば、あとは少しくらい良くなくたって気になんねぇな!きっと♪


「よし!木にくくりつけたことだし、そろそろ帰るか!」


「……あ!待って、楓君。あたし、忘れ物…してきちゃったみたい…」


「何を?」


「ちょっと待ってて!戻って見てくる!」


「あ、俺も…」


「楓君はそこで待ってて!すぐ戻ってくるから!」


そう言って、美鈴はあっという間に人混みの中に紛れてしまった。


…1人で、大丈夫か?


不安に思いつつも、その場で待つことにした。


少しして、ようやく美鈴が戻ってきた。


「お待たせ♪」


「おぅ!忘れ物、見つかったのか?」