「うん!だって、指輪と楓君が両サイドから守ってくれてるもん♪」


……ハズイこと、サラッと言うなよな。


そう思いつつ、ちょっと嬉しい俺。


そんな話をしている内に、年が明けた。


何故かそれが面白くて、俺達は笑い合った。


でも、1つ重大なことを思い出してしまった。


…ヤバッ!


恭介さんとの約束!


さっきはそう呼ぶことを軽く考えてたけど…


いざ本人の前で言うなんて、超至難の業じゃん!


大ピンチ再び!?


俺が頭の中でグルグルとそんなことを考えてる内に、美鈴に事件が起こった。


何故かいきなり顔を真っ青にして、震えている。


ちょ!何があったんだ?


一部始終を見逃した俺は、その姿にただ戸惑いを感じた。


「…は?大丈夫かっ!?」


「……………うん」


美鈴はそう答えたけど、明らかに大丈夫じゃない雰囲気。


美鈴をほったらかして、自分のことで頭がいっぱいだった自分に無償に腹がたった。


そして気付いたら、思いっきり抱き締めていた。


やっぱり前の時と一緒で、俺の体に美鈴はすっぽりと収まってしまった。