そして、同じくちょっと年の離れたお兄さんって感じの親父さんが登場。


見た目は優しそうだけど、オーラがヤバイ。


情けないことに完璧ビビっちゃってます…俺。


「…楓君。ちょっとこっちに来なさい」


……おい、こりゃ最大のピンチ到来じゃねぇ?


チラッと立川を見ると、あからさまに不安げな顔をしていた。


立川のためにも頑張らねぇと!


メチャクチャ動揺している心臓を宥(ナダ)め、気合いを入れてついていく。


外に出て、駐車場みたいな所で親父さんは止まった。


…何言われるんだ?


「早速だが、美鈴とは付き合ってどのぐらいになる?」


「…え!ハイ…えと、まだ1ヶ月経ってないです」


「どうやって美鈴と出会った?あいつ、究極の男嫌いだってことは知ってるよな?」


「はい、何度も目の前で見てますから。お節介な友達が俺達を引き合わせてくれたんです」


「今まで付き合ったことは?」


「ないです。俺ガキの頃からずっとサッカーやってるんです。今までサッカー漬けの毎日で、女というものに全く興味なくて…でも、たちか…いえ、美鈴さんに会って考えが180度変わりました。今では美鈴さんと付き合えてすごく幸せです」


何かの面接みたいに次々と質問され、それに淡々と答えていく。