「あたしの好きそうなトコ?う~ん…どこだろ?」


立川は少し首をかしげながら、考え始めた。


そして……


「あっ!分かった!」


いきなり大声を出した。


回りにいた人がみんな、一斉に俺達を見た。


「ちょっ!立川、声デかい!」


「あ!ごめん!」


謝る声まで大きい立川。


「………あのさ、立川…」


「うん……ホントごめん」


俺達は下を向いて、足早にその場を後にした。


「で、どこだか分かったんだっけ?」


暫しの沈黙の後、俺は立川に聞いた。


「あ、うん。えっと……あれ?忘れちゃった……」


「…プッ!ハハッ!」


あまりにも可愛すぎなその姿に、俺は思わず吹き出してしまった。


「えっ!何で笑うの?」


ちょっと顔を赤くして、立川が俺の方を見る。


「ハハハ!内緒っ♪」


「え~!またぁ?」


その後も話が盛り上がって、何とか目的地に到着した。


「立川、着いたよ!」


「え?ここ?」


「そうだよ」


「…プラネタリウム?」


「うん。…星嫌い?」


「ううん!あたし、一度来てみたかったんだ!楓君、ありがとう!」