あたしは、この何日間か真剣にあることを考えていた。


それは、圭君への返事。


圭君といると楽しいけど、付き合いたいかって言うとちょっと違う気がする。


…やっぱり、まだ誰かと付き合うとか考えられない。


すごく申し訳ないけど…


圭君に断ろう。


そう思った瞬間、突然電話が鳴った。


相手は圭君から…。


圭君が、電話なんて珍しいな。


でもいざ断ろうとすると勇気が出ず、なかなか電話に出れなかった。


プルルル…プルルル…


気合いを入れて思い切って、通話ボタンを押す。


「も、もしもし?」


『あ!もしもし、みっちゃん?電話出てくれないかとハラハラしたよ』


「あ、ごめんね!ちょっと目離してたから…」


『そっか!あのさ…』


「う、うん…」


『返事…決まった?』


ど、どうしよう?


電話で断るなんて、申し訳ないよね?


圭君は、直接言ってくれたんだし…


「…あ、あのね?」


『ちょっと待った!』


「え?どうしたの?」


『今、外出られる?』


「うん、出られるよ?」


『実は、今みっちゃんの家の前にいるんだ』