「美鈴、携帯鳴ってるんじゃない?」


「あ、ホントだ!誰だろ?」


すぐにメールBOXを開く。


「あ、圭君からだ!」


「何々ッ?何てきたの?」


「んっとねぇ…面接の結果どうだった?だって!」


「…ふぅ~ん」


何そのリアクションのUPDOWNの激しさは…


取りあえず、無事受かったことを報告した。


あたしがメールを送っている短期間の間に、いつの間にか彩花は何曲も予約を入れている。


早ッ!てか、あたしが歌えない曲ばっか入れてるし!


仕方なく、熱唱する彩花の歌声を聞きながらメールを続けた。


「はぁあぁッ!?」


彩花がしっとりとバラードを歌っている途中、あたしは大声を発した。


「ど、どうしたの?」


「圭君が…来週の日曜日、水族館一緒に行かないか?って…」


「はぁ?2人で?」


「う、うん…」


「美鈴、行くの?」


「行かない!ぜっっったい無理っ!うん、断ろう!」


そう言いながら、すぐにメールを作成する画面を出した。


一瞬考え込んでいた彩花だったけど、いきなりあたしから携帯を取り上げた。


「え?ちょっと彩花!何するのっ?返してよ!」


「ダ~メ!」