ある土曜日の朝、いきなり彩花から電話があった。


『図書館に勉強行くわよ！』


「…うん………えっ？？」


まだ寝ていたあたしは、寝ぼけながら電話に出て返事をした。


『１２時半あたしん家集合！遅刻厳禁！分かった？』


「う…うん」


ど、どうしたんだろう？いきなり…


不思議に思いながらも、あたしは顔を洗いに下に降りた。


準備を整えていると、意外とゆっくりしている時間がなくて慌てて家を出る。


彩花っていつも急すぎるんだよね。


心の中でぼやいていると、すぐに彩花の家に着いた。


すでに玄関前で待っていた彩花と合流し、図書館に向かう。


歩いている途中で、あたしは彩花に質問を投げ掛けた。


「彩花～、何で図書館なの？勉強なら、あたしん家でも彩花ん家でもできるよね？」


「たまには図書館だっていいでしょ？いつもお喋りとかお菓子食べてるあんたに付き合うあたしの気持ち考えてよ。それに図書館なら、静かに集中して勉強できるじゃない？」


「そう、だね…」


そりゃあ、部屋だと落ち着いて勉強できなかったのは事実だけど…