「優梨…」

気付くと私は弘毅くんに抱きしめられていた。

しばらく驚いて固まっていたがハッとして弘毅くんから離れる。

「大丈夫だから…」

「そっか」

「私、帰るね」

私は鞄を持って歩き出す。

「送るよ」

弘毅くんが駆け寄ってくる。

「ありがとう。でもいいよ。大丈夫」

「…じゃあ途中まで一緒に行こっ」

私は途中まで弘毅くんと一緒に帰った。