最近、いつも菜々ちゃんが崚馬の隣にいる。

生徒会室に行っても廊下で見かけるときも菜々ちゃんは崚馬の隣にいる。

最近、崚馬は元気がない。

帰りは毎日必ず一緒に帰っているが、口数が少ない。

「優梨」

「慎司…?」

放課後、私の教室に慎司が来た。

「どうしたの?」

「んー別に。屋上行かない?」

「うん…」

私は慎司と屋上に行く。

「優梨さ…崚馬のこと、好き?」

「うん」

「いいの?」

「えっ何が?」

「…藤堂菜々」

「…」

「あいつ最近ずっと崚馬にくっついてる。俺、気をつけろって言ったのに」

「あ…」

「優梨は優梨で弘毅といるし」

「え?」

「いつも弘毅と一緒にいるじゃん」

「弘毅くんはまだ友達がいないから…」

「そんなの言い訳だよ。優梨たちといたほうが友達できなくなるじゃん」

「…」

「このままじゃ。また前みたいになるんじゃない?」

「ありがとう慎司」

「うん。じゃーね」

私は生徒会室に向かった。