昼休み、いつも生徒会の人たちと屋上でご飯を食べているので今日も拓海くんと弘樹と沙羅と一緒に屋上に向かう。

「優梨!俺もいい?」

弘毅くんが駆け寄ってくる。

「うん」

私たちは5人で屋上に行く。

「優梨!」

崚馬たちがパンを頬張っていた。

「菜々ちゃん…それ、おいしそうだね」

菜々ちゃんは崚馬の隣でお弁当を広げていた。

「菜々の手作りだよー!食べる?」

「いいの?ありがとう」

私も菜々ちゃんの隣にお弁当を広げる。

「はい!」

菜々ちゃんは卵焼きを差しだす。

「ありがとう」

私は菜々ちゃんにもらった卵焼きを食べる。

「おいしい!」

「よかった!ねぇ優梨ちゃんも手作り?」

「うん」

「じゃーちょーだいっ」

「いいよ」

菜々ちゃんは私のお弁当から卵焼きを食べた。

「おいしい!」

「ありがとう」

「俺も優梨の弁当食べたい!」

崚馬は私の隣に移動してきた。

「いいよ」

「あっ俺も!」

崚馬や拓海くんや弘樹や沙羅や丹羽さんたちに食べられほとんどなくなってしまった。

「はい」

「え?」

慎司がおにぎりを差し出している。

「食べなよ」

「ありがとう…もしかして手作り?」

慎司は私の隣に腰を下ろす。

「うん。今日は早く起きたから」

「おいしい!」

「おにぎりは失敗しないでしょ」

「優梨ちゃんと矢神先輩って仲良いですよね」

崚馬に話し掛けていた菜々ちゃんがそう言う。

「えっ」

「…だから何?あんたに何か関係あるの?」

「いえ。ただお似合いだなと思って」

いつもなら怒鳴るはずの崚馬は目を伏せて寂しそうな悲しそうな顔をしている。

「ねぇ崚馬先輩?」

「そろそろ教室戻るか」

崚馬はそう言って立ち上がる。

「じゃあ俺らも教室戻ろう!」

弘毅くんがそう言ってくる。

「うん…」

「また後でな」

崚馬は悲しそうに微笑んで私の頭を撫でると歩いていく。

「崚馬先輩!途中まで一緒に行きましょうよ!」

菜々ちゃんも崚馬を追っていった。