「崚馬!」

「優梨〜!」

崚馬は抱きついてくる。

「ちょっとここ学校だよ!」

「いいじゃん!」

「ホントにお二人はラブラブですね」

「まーな!」

「南雲先輩!今日俺も生徒会室行っていいですか!?」

弘毅くんが笑顔で崚馬に聞く。

「お前さ、優梨のこと狙ってるわけ?」

「そんなんじゃないですよ!ただ、友達になりたいだけです。先輩たちとも」

「ふぅん…勝手にしろよ」

「崚馬…そろそろ離してよ」

「しょうがねぇなぁ…」

崚馬はやっと離れる。

「崚馬!チャイム鳴るぞ」

慎司が歩いてくる。

「あぁ!また後でな優梨」

慎司がスッと私の耳元に顔を寄せる。

「お前、気をつけろよ」

「え?」

慎司は優しく微笑んで私の頭を撫でると崚馬と歩いていった。

何を気をつけるの…?

「じゃあ私も戻るね!またね優梨ちゃん」

「うん!」

私は菜々ちゃんに手を振って教室に戻った。