「慎司!どうしたんだよ?」

丹羽さんが心配そうに慎司を見る。

「何が?」

「お前いつもなら気にもしねぇじゃんか!」

「優梨、嫌だろ。あんな女がいたら。崚馬だって明らかに優梨狙いの男がいたら気分悪いだろ」

「慎司…」

「ありがとな」

「別に」

「お前さ、最近なんか変じゃない?」

「別に。俺帰るゎ」

慎司は生徒会室から出ていく。

「ちょっと俺行ってくる」

崚馬も慎司を追って出ていった。

「なんだよあの2人」

「矢神さん、まだ優梨のこと好きなんじゃないかな」

沙羅がポツリと呟く。

「俺もそう思う」

弘樹も私の隣に座ってそう言う。

「…」

「優梨ちゃん!気にしないほうがいいよ?優梨ちゃんは崚馬のことが好きなんだから。どうしようもないじゃん」

「でも…」

「まぁ何かあったら言うし。優梨ちゃんの相談も乗るよ」

「ありがとうございます」