「ホントにかっこいい彼氏だね」

「うん」

「そーそー。だから優梨のこと狙ったって無駄だからな」

「俺はただ友達になりたいだけだよ!」

放課後、私と拓海くんと弘樹は生徒会室に向かっていた。

「優梨!どこ行くの?」

弘毅くんが駆け寄ってくる。

「生徒会室だよ」

「優梨、生徒会はいってるの?」

「うん」

「俺も行っていい?」

「ダメダメ!生徒会はもう充分メンバー足りてるから!」

拓海くんがそう言っても弘毅くんはついてくる。

「ちょっと遊びにいくだけだから!」

結局、みんなで生徒会室に来た。

「お前早く出てけよ!」

崚馬の不機嫌そうな声が聞こえる。

「いいじゃないですかぁ」

中にはいると女の子が崚馬の隣に座っていた。

「よくねぇよ!邪魔だ!」

「そんな冷たくしなくてもいいじゃん」

「ちょっと龍治!可愛いからって口説いたりしないでよ!」

「俺は沙羅だけだよ〜」

「優梨!…てめぇ」

崚馬は一瞬笑顔になったが弘毅くんを見てまた不機嫌そうになる。

「すいません…」

弘毅くんはシュンとして謝る。

「優梨の友達?」

慎司がコーヒーを飲みながら聞いてくる。

「今日転校してきた弘毅くん」

「へぇ…」

「つぅかてめぇなんだよその頭は!1年のくせに生意気なんじゃねぇか?」

崚馬は弘毅くんを睨みながらそう言う。

「俺ずっとこの頭なんすよ」

「だからなんだよ。黒くしろよ」

「そんな…」

「ねぇ崚馬…その人は?」

私は崚馬の隣に座っていた女の子を見る。

「知らねぇよ」