次の日の放課後、今日も私は慎司さんと帰っていた。

「今日遅くなっても大丈夫?」

「え?」

「連れて行きたいところがあるんだけど」

「大丈夫だと思います」

着いたのは慎司さんの家。
ごく普通の一軒家だ。

慎司さんはバイクを持ってくる。

「乗って」

渡されたヘルメットをかぶり後ろに乗る。

バイクは猛スピードで走り出す。

「楽しー!!」

いつの間にか暗くなってきた頃バイクは止まった。

「わぁ…綺麗…」

そこは綺麗な夜景が見える丘。

「でしょ?」

「はい!ありがとうございます!」

私が夜景に見とれていると慎司さんが真剣な顔で私を見ていることに気づいた。

「優梨…」

慎司さんに優しく抱きしめられ思わずドキッとした。

「昨日はあんなこと言ったけど…やっぱもう我慢できないや…。……好きだよ」

「…」

「崚馬のこと想っててもいい。俺が忘れさせる。俺と付き合ってくれる…?」

「…はい」

正直崚馬さんのこと全然忘れられてないけど…私は慎司さんのことが好きだ。

慎司さんの顔がゆっくりと近づいてきて唇が重なった。

次の日の朝、外に出ると慎司さんがいた。

「おはよ」

「おはようございます」

「敬語やめようか」

「あ…はい。待っててくれたの?」

「当たり前でしょ。ん」

慎司さんに手を差し出される。

私はその手をそっと握った。

なんか恥ずかしいな…。

学校に着くと玄関に崚馬さんがいた。

慎司さんに悪いと思いながら崚馬さんに見られたくないと思ってしまった。

崚馬さんは私に気づいて口を開きかけたが慎司さんに気づいてすっと歩いていった。

私は慎司さんと一緒に生徒会室にいく。

「おはよー」

丹羽さんと沙羅がいちゃついていた。

「聞いて聞いて!私たち付き合うことになったの!」

沙羅が満面の笑顔でそう言ってきた。

「いつ?」

慎司さんがそう言うと沙羅は「昨日!」と答えた。

私と慎司さんは顔を見合わせて笑う。

「なんで笑ってんの?」

丹羽さんがそう言うと慎司さんは私の肩を抱く。

「俺らも昨日付き合った」