「いや…お母さんが優梨が超イケメンの彼氏連れてきたっていうから…邪魔しちゃったね」

「全然。大丈夫っすよ」

「ホントに良い子!私弟ほしかったんだぁ〜」

「まぁいつか弟ができますよ」

それって…結婚してくれるってこと!?

「楽しみにしてるゎ。じゃあごゆっくり」

次の日

「ちょっといいかしら」

移動教室で弘樹と拓海くんと歩いていると綺麗な三年生の女の人に声をかけられる。

私はその人に人気のない廊下に連れて行かれる。

「あなたは…?」

「崚馬様のファンクラブの会長よ」

「へ?」

ファンクラブ…?崚馬さんの…?

そんなに人気だったの!?

「あなた最近崚馬様のまわりをうろちょろしてるわよね」

そりゃあ…彼女ですから。

「気の毒だけどあなたは絶対に崚馬様に好かれることはないゎ」

「…どうしてですか?」

「崚馬様には他校に超美人の彼女がいるのよ。あなたじゃ叶わないわ。諦めなさい。私はあなたのために言ってあげてるのよ」

他校に…超美人の…彼女…?

嘘でしょ…?

だって私は崚馬さんと付き合ってるんだもん…。

そんなはずない。

「今日はその人と会うために崚馬様はその人の学校に行ってるわよ」

そんなこと…聞いてない。

「じゃぁね」

その人は去っていく。

私は呆然としながら教室に行った。

昼休みいつものようにみんなで一緒にご飯を食べるが崚馬さんはいなかった。

矢神さんや丹羽さんなら知っているのかもしれないけど怖くて聞けなかった。

放課後、玄関で靴を履き替えていると崚馬さんが歩いてくるのがわかった。

隣には本当に綺麗な女の人がいる。

嘘…。

私は動けなかった。