「優梨は崚馬さんのものじゃないっすよ!」

「お前のもんでもねぇよ」

いつもの雰囲気じゃなく2人とも怖い。

「間をとって優梨は俺がもらうよ」

いきなり矢神さんがそう言う。

「「ふざけんな!」」

2人がハモる。

「冗談だよ」

「…崚馬くん。俺と勝負してください」

「あ?」

2人は睨み合う。

「俺とタイマンしてください」

「やってやるよ」

なんでそうなるの!?

「勝ったら優梨に告白できる。負けたら優梨から手を引く。いいっすか?」

「あぁ」

それってもしかして2人とも私のことが好きってこと!?

「離れてよう」

矢神さんに隅の方に連れて行かれる。

今やるの!?

「こいよ」

2人とも構える。

拓海くんが崚馬さんを殴った瞬間崚馬さんは拓海くんを蹴り飛ばす。

数時間後

崚馬さんと拓海くんはもうボロボロだった。

2人とも強くてまだやり合っている。

2人が最後の力を振り絞ってあげた拳は同時にあたった。

拓海くんが倒れる。

崚馬さんはなんとか立っていた。

拓海くんは倒れたまま動かない。

「…やっぱりな」

矢神さんが歩いていくので私もついていく。

「拓海、よく頑張ったな。崚馬相手にここまでやったのは初めて見たよ」

矢神さんは拓海くんを起こす。

「大丈夫!?」

「くっそぉ…」

拓海くんは今にも泣きそうだ。

「保健室行こう?」

私たちは保健室に移動して2人を手当てする。