生徒会

「こいつはやだ」

「拓海くん…でももう決まっちゃったし…」

「やだ」

「ごめん…。拓海「話しかけんな」

拓海くんは志帆ちゃんを睨む。

「まぁまぁまぁ！いいじゃんか！」

弘樹は必死になだめる。

「何作る？」

「俺、カレー食いてぇ！ハンバーグもいいなぁ…」

拓海くんは笑顔になる。

「ハンバーグにしようよ！」

志帆ちゃんがそう言うと拓海くんは志帆ちゃんを睨む。

「カレーにしよーぜ」

拓海くんは低い声でそう言う。

「そうだな！」

「じゃあサラダもつけよっか」

「あっじゃあ私サラダ作るよ」

「うん」

「俺カレー！」

「俺がカレーだ！優梨と俺がカレーな。弘樹はこいつとサラダ作れ」

「私…拓海と一緒がいいな」

ここは…志帆ちゃんのためにそうしたほうがいいかな。

「じゃあ弘樹！一緒にカレー作ろっか！」

「やだ！俺優梨とじゃねぇとやんねぇよ」

「…じゃあさ、私と弘樹がカレー作って、志帆ちゃんと拓海くんがサラダで、同時に私と拓海くんでご飯炊こう？」

「…わかったよ」

それから細かい計画をたてたけど拓海くんは志帆ちゃんとは話さなかった。

「ゆーうり！」

放課後、沙羅が上機嫌で話しかけてきた。

「機嫌いいね」

「今日ねっ龍治さんとデートなのっ！」

「よかったね！」

私は沙羅と生徒会室に行く。

弘樹の気持ちを知っている私はちょっと複雑だけど沙羅も友達だもん。

「龍治さん！」

「待ってたよ。行こっか」

龍治さんはそう言うと沙羅に手を差し出す。

沙羅はその手を嬉しそうに握る。

デートだからってここから手繋がなくても…。

２人はラブラブで出て行く。

「優梨。あの子に龍治はやめとけって言っといて」

矢神さんは真剣な顔でそう言う。

「え…沙羅にですか？」