「うん」

「私は、今でも拓海のことが好きなの。できればもう一度やり直したい。せめて友達に戻りたいの」

「うん」

「優梨ちゃんは…拓海のこと好きなの…?」

「えっ?」

志帆ちゃんはすごく不安そうな顔をしている。

「拓海くんは友達だよ」

「そっか…。じゃあお願い聞いてくれる…?」

「いいよ」

「野外学習のグループ一緒にしてほしいんだ」

一年生はもう少しで野外学習がある。

「ん…なるべく頑張ってみるよ」

「ありがとう!」

それから私たちはご飯を食べて教室に戻った。

放課後、私は拓海くんと一緒に生徒会室に行く。

「あのさ…拓海くん」

「ん?」

「野外学習、一緒のグループにならない?」

「もちろん!!」

「…私の友達もいいかな?」

「いーよ!じゃあ弘樹も誘うか!」

「うん!」

よかった…。

次の日、休み時間遊助が教室に来た。

「優梨!」

「どうしたの?」

「あのさ…生徒会長と…付き合ってんの…?」

「えっ?」

「いや…ただなんとなくな」

「付き合ってないよ」

「そっか!」

遊助は満足そうに歩いていく。

なんだったんだろう…。

「優梨!お前遊助と友達に戻れたのかよ!」

弘樹が駆け寄ってくる。

「うん」

「そうかー!でも遊助…あんま女子と喋ったら真理子ちゃんに怒られるぞ…。しかも元カノだし」

「ねぇ次野外学習の計画だね!」

次の時間、グループで野外学習の計画をたてる。

拓海くんと弘樹と机をくっつける。

「で、優梨の友達って?」

「志帆ちゃん」

志帆ちゃんは遠慮がちに机をくっつける。

拓海くんから一気に笑顔が消えた。