「は?意味わかんない」

「優梨ー拓海ー」

崚馬さんたちが迎えにきた。

「崚馬くん!」

私は崚馬さんに駆け寄る拓海くんについて行く。

なんで拓海くん…志帆ちゃんに冷たいんだろう…。

私たちはカラオケの帰り道、公園に寄ってみんなで喋っていた。

「みんな中学のときってどんな感じだったんですか?」

「今と同じだよ」

矢神さんがそう言うと崚馬さんが懐かしそうに話し出す。

「中1の頃、慎司が入学式に茶髪で来てて俺めっちゃ羨ましくてずっと慎司にくっついてたんだ。でも俺の親厳しいから髪も染められなくて、中2のとき親がいなくなったから俺グレてこんなんなったんだよ」

いなくなった…?

「俺も中2からグレだしたんだよ!最初は他中に調子こいてる奴らがいるっつぅから崚馬と慎司とは喧嘩ばっかしてたんだけど、毎日のように喧嘩してたらなんか仲良くなっちゃって!」

「そうそう!俺も毎日のように家の前の公園で喧嘩してんのみて憧れて不良になったんだよ!」

「でも最初は拓海ちょっとウザかったな。2つ下のくせにずっとくっついてきて」

みんな笑いながら楽しそうに話していた。

次の日、学校に行くため朝外にでると崚馬さんと矢神さんがタバコを吸っていた。

「崚馬さん、矢神さん…?」

「遅ぇよ。遅刻してぇのか」

崚馬さんはタバコの火を消しながらそう言う。

「待っててくれたんですか?」

「こいつが朝いきなり電話してきて今から優梨迎えに行くけど暇だから一緒に行くぞって」

「別にただ早く起きたから…」

崚馬さんは少し顔を赤くしながらそう言う。

「ありがとうございます!」

私は2人と一緒に登校する。

学校の近くまで来ると遊助と真理子ちゃんが歩いてくるのが見えた。

私の足は思わず早くなる。