次の日、朝玄関で靴を履き替えているときにふと外を見ると遊助と真理子ちゃんが手を繋いで登校しているのが見えた。

私は思わず急いで教室に向かった。

朝はいつも4人だったから手を繋いで登校なんて全然しなかったな…。

「あれ…あんた」

私のことをあんたと呼ぶのは矢神さんだけだ。

「おはようございます」

「おはよう。生徒会室来たら?みんな喜ぶよ」

私はそれを断ることはできず矢神さんと一緒に生徒会室に行った。

「おっ優梨!」

すぐに私に気づいて笑顔を向けてくれる拓海くん。

「優梨ちゃん、今日も可愛いね」

「で、沙羅っつぅやつとは話したのか?」

さっそく聞いてくる崚馬さん。

私は昨日のことを話した。

「わけわかんねぇやつだなぁ…」

崚馬さんは困ったような顔をする。

「なんか理由があるんじゃない?今は許せないってことはさ、きっとまた元通りになるよ」

矢神さんは冷静にそう言う。

「はい…」

「じゃあ今日は気晴らしにみんなでどっか行く?」

丹羽さんの提案で私たちはまたカラオケに行くことになった。

それから私は拓海くんと教室に向かう。

「拓海くん…志帆ちゃんと仲良かったの?」

拓海くんはすごく驚いて目を見開いている。

「…あいつとは…ただ中学が一緒だっただけで…」

拓海くんは志帆ちゃんと同じことを言った。

やっぱり2人は何かあるのかな。

「そうなんだ…」

昼休み、私はどこでお弁当を食べようか悩んでいた。

「優梨!一緒に飯食わねぇ?」

拓海くんは笑顔で言う。

私に気を使ってくれてるのかな。

「ありがとう…でもいいの?」

「屋上に崚馬くんたち待ってるよ」

私は屋上で生徒会の人たちと一緒にお弁当を食べた。

放課後、私は拓海くんと生徒会室に行こうとしていた。

「拓海」

志帆ちゃんが拓海くんを呼ぶ。

「何?」

拓海くんはなんだか素っ気ない。

「私も…生徒会にはいりたい…」