少し危険な赤い色の液体の入ったグラスを持ち、乾杯をした。

岩崎はおいしそうに料理を食べてくれる。

あたしはというと、料理にはほとんど手をつけず、普段お酒はほとんど飲まない自分とは思えないほど良いピッチで飲んだ。

散々飲んで、意識が朦朧とするくらいに酔ったら、岩崎に直人とのことを全て話してしまおう。


「急性アル中とか起こすなよ？」


「大丈夫だって」


そんな風に他愛のない会話を少しして、お酒が良い感じに回ってきたとき、タイミングよく話の流れをかえたのは岩崎だった。