『まさか本気で真白泉のこと好きになっちゃったわけじゃないよね?』



『そんなわけないよね?だって真白と付き合ったのは仕事のためだもんね?本当に好きになんかならないよね?』















思い出した。






その瞬間、全身から血の気が引いていくのが分かった。






「修平くんは………一体…誰…なん…ですか?」




「誰って…俺は俺だよ?ひまりってば、面白いこと言うね~☆」






修平くんはサッカーボールを使って器用にヘディングして見せた。





「こうやってひまりと2人きりでいられるなんて幸せだなー♪」





なんで……?



一体何がどうなってこんなことに…?





「どうして……ですか?どうして……こんなこと………」





優しい修平くんは…


あたしの知ってる修平くんは



どこに行ったの?






「どうして?どうしてこんなことするかって?」




修平くんはボールを蹴り上げ手でキャッチすると、あたしの前にヒザをついてニコリと笑った。







「ひまりを愛してるからだよ。」





あたしを




愛してる?






硬直しているあたしにさらに追い討ちをかけるように、修平くんはスッと立ち上がると顔を近づけた。




「ひまりのことならなーんでも知ってるんだから。家族構成も普段の生活リズムも、本当は……あの神戸ひまりってこともね。」