「キャーッ!」

「泉サマ!!」





………………いねぇ。




教室を見渡すが神戸の姿はどこにもない。



おまけに、アイツも…。




「あの…泉サマ……」




「話し掛けんな。気が散る。」




悪いが今は他人の声に耳を傾けてる余裕などない。




ふと、悠太お気に入りの神戸の友達のモデルみたいな女が目に入った。





教室にズカズカと入りソイツの机の前まで行く。






「………ちょっとアンタ。」




「…ぅわ!泉サマ!」





ソイツは話し掛けられることが意外だったのか目を丸くした。この際俺の呼び方なんかどうでもいい。







「神戸、知らない?」




「ひまりですか?あ……えっと……5時間目が終わってすぐ西宮とどっか行っちゃいましたけど……」





西宮!?





「どこ行ったかまでは知んない!?」




「そこまでは……でも…2人ともカバンは置いたまんまだからまだ学校にはいると思いますけど…」




「どうも。」






学校にはいると思うって……






こんなクソ広い校舎を片っ端から探せっつーのかよ!